ベンチプレスのやり方5ステップ|正しいフォームと重量設定を徹底解説

ベンチプレスのやり方5ステップ|正しいフォームと重量設定を徹底解説 トレーニング

最終更新: 2026-05-29

Googleトレンドのデータによると、「ベンチプレス やり方」の検索関心度は現在55/100で安定した需要があり、2025年6月にはピークを記録しています。それだけ多くのトレーニーがフォームに悩みを抱えているということです。

「ベンチプレスを始めたいけれど、正しいフォームがわからない」「肩や手首が痛くなってしまい、続けられない」。ジムに通い始めた方からこうした相談が寄せられることは少なくありません。

この記事では、ベンチプレスの正しいやり方を5つのステップに分解し、初心者でも安全に取り組める方法を解説します。まずベンチプレスの基本と効果を確認し、次に具体的な手順とフォームのポイント、重量設定の目安、そしてパーソナルトレーナーが現場で実際に指導するフォーム修正法まで、順を追ってお伝えします。

ベンチプレスのやり方の全体像:始める前に知っておくこと

ベンチプレスは「BIG3」と呼ばれる基本種目の一つで、大胸筋・三角筋前部・上腕三頭筋を同時に鍛えられるコンパウンド(多関節)エクササイズです。正しいスクワットのやり方デッドリフトのフォームと並び、全身の筋力向上に欠かせない種目として位置づけられています。

項目 目安
所要時間 1セッション15〜25分(ウォームアップ含む)
初期費用 ジム月会費7,000〜15,000円(自宅の場合ベンチ台+バーベル約3〜8万円)
難易度 初心者でも取り組めるが、正しいフォーム習得に2〜4週間
必要なもの フラットベンチ、バーベル(オリンピックバー20kg)、セーフティバー

ベンチプレスで鍛えられる筋肉

筋肉 役割 発達による効果
大胸筋(メインターゲット) バーを押し上げる主動筋 胸板の厚み・見た目の変化が大きい
三角筋前部 肩関節の屈曲を補助 肩周りのシルエット改善
上腕三頭筋 肘の伸展でバーを押し切る 二の腕の引き締め・プッシュ系種目全般の向上
前鋸筋 肩甲骨の安定 肩の怪我予防・姿勢改善

ベンチプレスのやり方【5ステップ解説】

Step 1: ベンチに寝る位置とアーチの作り方

ベンチに仰向けになり、目線がバーベルの真下よりやや下(バーが目の高さ〜鼻の高さ)にくる位置に寝ます。

ポイントは「肩甲骨の寄せ」と「自然なアーチ」の2つです。

肩甲骨を背中の中央に寄せ、そのまま下方向(お尻側)に引き下げます。すると胸が自然に張り出し、腰とベンチの間にわずかな隙間(こぶし1個分程度)ができます。これが正しいアーチです。

足は床にしっかりつけ、膝の角度は約90度。足裏全体で地面を踏み、脚で体を安定させる意識を持ちます。

Step 2: グリップ幅と握り方

バーベルの81cmラインを目安に、肩幅の1.5倍程度の位置でバーを握ります。

グリップ幅 特徴 適している人
狭め(肩幅〜1.3倍) 上腕三頭筋への負荷が増加 腕を太くしたい・肩に不安がある方
標準(肩幅の1.5倍) 大胸筋全体にバランスよく効く 初心者・全般的な筋力向上
広め(1.5倍以上) 大胸筋のストレッチが強まる 胸の幅を出したい上級者

握り方は「サムアラウンドグリップ」(親指をバーに巻きつける)を必ず採用してください。親指を外す「サムレスグリップ」はバーが滑り落ちるリスクがあり、特に初心者には推奨されません。

手首は真っ直ぐに保ち、バーが手のひらの下部(手首の延長線上)に乗るようにします。手首が反り返ると手首痛の原因になります。

Step 3: ラックアップとスタートポジション

バーをラックから外す動作(ラックアップ)は、肩甲骨の寄せを崩さないことが重要です。

1. 息を吸い、腹圧をかける

2. 肘を伸ばしてバーを持ち上げる(このとき肩甲骨はベンチに押し付けたまま)

3. バーを肩関節の真上まで移動させる(ロックアウト位置)

スタートポジションでは、バーが肩の真上に来ていることを確認します。この位置が正しいスタート地点です。

Step 4: バーを下ろす(エキセントリック局面)

バーを下ろす位置は「みぞおち」から「乳首のライン」の間です。鎖骨に近い位置に下ろしてしまうと肩関節への負担が急増するため注意してください。

下ろす際のポイント:

  • 肘の角度は体側に対して約45〜75度(脇を締めすぎず、開きすぎず)
  • バーの軌道は垂直ではなく、やや弧を描くように斜め下へ
  • 2〜3秒かけてゆっくり下ろす(コントロールを失わない速度)
  • バーが胸に触れる瞬間にバウンドさせない

呼吸は「下ろすときに息を吸う(または止める)」が基本です。腹圧を維持することで体幹が安定し、より大きな力を発揮できます。

Step 5: バーを押し上げる(コンセントリック局面)

胸にバーが触れたら、足で床を踏み込みながら一気に押し上げます。このとき「レッグドライブ」と呼ばれる脚の力の伝達を意識すると、安定した挙上が可能になります。

押し上げる方向はやや頭方向に向かって斜めに。バーの軌道はスタートポジション(肩の真上)に戻る弧を描きます。

肘がロックアウトしたら1レップ完了です。肩甲骨の寄せが解けていないかを確認し、次のレップに移ります。

初心者の重量設定と進め方

正しいフォームの習得を最優先とし、まずは軽い重量から段階的に増やしていきます。

レベル 男性の目安 女性の目安 期間目安
完全初心者 20kg(バーのみ) 10〜15kg(EZバーまたはスミスマシン) 1〜2週間
フォーム習得後 30〜40kg 15〜20kg 2〜4週間
中級者入口 体重の0.6〜0.8倍 体重の0.3〜0.4倍 3〜6ヶ月
中級者 体重の1.0倍 体重の0.5倍 6ヶ月〜1年

男性の未経験者の平均的なMax重量は約40kg、女性は約20kgとされています(ASPトレーナースクール調べ、2025年時点)。体重70kgの男性であれば、継続的なトレーニングで6ヶ月後に60〜70kg、1年後に80〜100kgを目標にできます。

セット・レップの組み方

目的 レップ数 セット数 インターバル
筋力向上 3〜5回 4〜5セット 3〜5分
筋肥大 8〜12回 3〜4セット 1.5〜2分
筋持久力 15〜20回 2〜3セット 1分以下

初心者には「10回3セット(10RM×3)」から始めることを推奨します。10回がギリギリ挙がる重量で3セット行い、3セット目が楽にこなせるようになったら2.5kgずつ重量を上げていきます。

失敗しないためのコツ・注意点

パーソナルトレーナーが指導現場で頻繁に見かけるフォームの崩れパターンと、その修正法を紹介します。

よくある失敗 原因 対策
肩が前に出て痛くなる 肩甲骨の寄せが解けている バーを下ろす前に「胸を天井に突き出す」意識を持つ
バーが首方向に下りる グリップ幅が広すぎる・肘が開きすぎ 肘の角度を45度に意識し直す
腰が過度に反る 足の位置が遠すぎる・重量過多 足を膝下に引き、重量を5kg下げる
片方が先に挙がる 左右の筋力差 ダンベルプレスで弱い方に合わせてトレーニング
バーが胸でバウンドする 挙上重量に対してコントロール不足 「胸で1秒止める」ポーズドレップを取り入れる

セーフティバーの重要性

ベンチプレスで最も危険なのは、バーベルを持ち上げられなくなった場合です。一人でトレーニングする際は、セーフティバーの高さを必ず胸の高さ(アーチを作った状態で胸に触れる位置)にセットしてください。セーフティバーがない環境では「ロール・オブ・シェイム」(バーを腹部方向に転がして脱出する方法)を事前に練習しておくことも有効です。

パーソナルトレーナーが教えるフォーム修正の実際

ジムの現場でパーソナルトレーナーがベンチプレスの指導をする際、特に重視するのが「段階的フォーム構築」です。いきなり全ての要素を同時に修正しようとすると、かえってフォームが崩れるケースが少なくありません。

トレーナーが実際に行う指導の流れは以下のとおりです。

第一段階として、バーのみ(20kg)で肩甲骨の寄せと胸のアーチを10レップ確認します。この段階では挙上のスピードや呼吸は気にせず、正しいポジションを体に記憶させることだけに集中します。

第二段階では、バーの軌道とタッチ位置(みぞおち〜乳首ライン)の確認に移ります。壁にテープでラインを引き、鏡を見ながらバーが正しい弧を描いているかを視覚的にフィードバックする方法が多く用いられます。

第三段階で初めて「レッグドライブ」と「呼吸」を加えます。足裏で床を押す感覚と腹圧のタイミングは、言語化しにくい要素のため、トレーナーがバーの挙上タイミングに合わせて「踏んで」「吐いて」と声かけで修正していきます。

パーソナルトレーナーの付く・付かないで最も差が出るのが「肩甲骨が外れる瞬間」への気づきです。一人では後ろ(背面)の動きを確認しづらいため、高重量を扱い始める段階(体重の0.8倍を超えるあたり)では、一度パーソナルトレーナーの指導を受けることでフォームの安全性が大きく向上します。

Google Maps調べ(2026年5月時点)では、全国152件のパーソナルジムの平均評価は4.94と非常に高く、ベンチプレスのフォームチェックのために単発で利用するトレーニーも増えています。

ベンチプレスの頻度とプログラム例

筋トレの最適頻度でも解説しているとおり、同一部位への刺激は週2〜3回が筋肥大に効果的とされています。ベンチプレスの場合は、以下のような週間プログラムが代表的です。

曜日 種目 重量 セット×レップ
月曜(メイン) ベンチプレス 10RMの85〜90% 4×6〜8
木曜(サブ) ベンチプレス(軽め) 10RMの65〜70% 3×10〜12

週2回のうち1回は高重量・低レップで「神経系の適応」を、もう1回は中重量・高レップで「筋肥大」を狙うダブルデイ方式が効率的です。

補助種目の組み合わせ

ベンチプレスの停滞(プラトー)を打破するための補助種目も知っておきましょう。

弱点 補助種目 狙い
胸からの押し出しが弱い ポーズドベンチプレス ボトムでの爆発力向上
ロックアウトが弱い ナローベンチプレス 上腕三頭筋の強化
肩甲骨の安定が不足 ダンベルフライ 大胸筋のストレッチ強化
全体的な安定性不足 ダンベルプレス 左右独立で筋バランス改善

腕立て伏せができない方も、まず腕立て伏せで基礎的なプッシュ動作を身につけてからベンチプレスに移行すると、フォームの理解がスムーズになります。

トレーニング前後の栄養摂取

ベンチプレスのパフォーマンスを最大化するには、筋トレと食事のタイミングも重要な要素です。トレーニング60〜90分前に糖質(おにぎり1個程度)を摂り、トレーニング後にプロテイン20〜30gを摂取しましょう。最新の研究(Wirth Jら)では、摂取タイミングよりも1日の総タンパク質摂取量(体重1kgあたり1.6〜2.2g)を確保することが筋肥大に重要とされています。

よくある質問

Q1: ベンチプレスは毎日やっても大丈夫ですか?

毎日行うことは推奨されません。筋肉の回復には48〜72時間かかるため、週2〜3回(中1〜2日空ける)が適切な頻度です。オーバートレーニングは怪我のリスクを高めます。

Q2: ベンチプレスで100kgを挙げるにはどのくらいかかりますか?

体重や個人差はありますが、体重70kgの男性が正しくトレーニングを続けた場合、1〜2年が一つの目安です。週2回のトレーニングと適切な栄養摂取を継続し、月1〜2kg程度の重量増加を目指すのが現実的なペースです。

Q3: スミスマシンのベンチプレスとフリーウェイトの違いは何ですか?

スミスマシンはバーの軌道がレール上に固定されるため、バランスを取る必要がありません。安全性は高いですが、フリーウェイトに比べてスタビライザー(安定筋群)への刺激が少なくなります。初心者がフォームを覚える段階ではスミスマシンも有効ですが、最終的にはフリーウェイトへ移行することを推奨します。

Q4: 胸に下ろしきれない(可動域が狭い)場合はどうすれば良いですか?

肩関節や胸椎の可動域不足が原因であることが多いです。トレーニング前にフォームローラーで胸椎を伸展させるモビリティドリルを取り入れてください。無理に下ろそうとすると肩を痛める可能性があるため、現在の可動域で安全にコントロールできる範囲から始め、徐々に広げていきましょう。

Q5: ベンチプレスで手首が痛くなります。原因は何ですか?

バーが手のひらの上部(指の付け根側)に乗っていると、手首が反り返り痛みが出ます。バーを手のひらの下部(手首寄り)に乗せ、手首を真っ直ぐに保つことで解消されます。リストラップの使用も有効ですが、まずはグリップ位置の見直しを優先してください。

Q6: 女性がベンチプレスをすると胸が小さくなりますか?

ベンチプレスによって胸が小さくなることはありません。大胸筋を鍛えることでバストの土台が厚くなり、むしろバストラインが整う効果が期待できます。脂肪は過度なカロリー制限で減少するものであり、筋トレ自体が原因ではありません。

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まとめ:ベンチプレスのやり方で押さえるべきポイント

  • 肩甲骨を寄せて下げ、自然な胸のアーチを維持することが全ての基本
  • グリップ幅は肩幅の1.5倍、バーを下ろす位置はみぞおち〜乳首のライン
  • 初心者は20kg(バーのみ)から始め、10回3セットを基準に2.5kgずつ増やす
  • 肩の痛みが出たらフォームの見直しが最優先。重量を落として修正する
  • 週2回の頻度で高重量日と中重量日を設ける「ダブルデイ方式」が効率的

まずはバーのみで正しいフォームを体に覚え込ませることから始めてみてください。フォームの安全性に不安がある場合は、パーソナルトレーナーの選び方を参考に、一度プロの指導を受けることをおすすめします。スクワットやデッドリフトと組み合わせることでBIG3が揃い、全身の筋力をバランスよく向上させることが可能です。

参考情報

  • ASPトレーナースクール「ベンチプレスを1回持ち上げるときのMax重量の平均」(2025年時点)
  • STEADY Magazine「ベンチプレスで肩を痛めやすいフォームと5つの怪我予防策」
  • REAL WORKOUT「初心者向けベンチプレスの正しいフォームとコツを徹底解説」
  • beLEGEND「プロが教えるベンチプレスのやり方|正しいフォームを初心者にわかりやすく解説」